まさか勃っているなんて、そんなことバレてはいけない。
と、そっと、ほんの一瞬だけ目を瞑ったが
今はポーズをしている最中であること、なにより目を瞑ったところで状況は何も変わらない事を悟り
勇気を出して目を開けた。
目の前ではそんな事気づいていないかの様に神崎さんは絵を描いていたし、井上さんは写真を撮っていた。
良かった。気づかれていないんだ。
そう思って一瞬だけ目線を落としたら、俺の膨らみは全力で勃っていないとはいえ、明らかだった。
絶望的だった。
と同時にその瞬間、ものすごい恥じらいの気持ちに包まれた。
男子中学生の様に、、、俺が中学生だった時の様に、の方が正しいか。とにかく、他のことを考えようと思っても、逆効果なだけだった。
どう切り抜けよう。2人は俺のこと変態だと思っているのだろうか。
そう思っていた矢先に神崎さんが言った。
「ちょっと右手が落ちて来たから、元の位置に戻して。それから目線ももう少し、最初の時みたいに上から斜め下を見ている感じにしてくれる?」
そうだ、何を考えていたんだ。モデルに集中していないからこうなるんだ。
と思い直した。そのおかげで、股間の膨らみも収まった。
今思い返すと、バカ真面目な俺の性格が逆に恥ずかしい。