Page 3360 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 通常モードに戻る ┃ INDEX ┃ ≪前へ │ 次へ≫ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ▼幼なじみ 夢追い虫 06/12/31(日) 2:43 ┗幼なじみ23 夢追い虫 06/12/31(日) 3:23 ─────────────────────────────────────── ■題名 : 幼なじみ ■名前 : 夢追い虫 ■日付 : 06/12/31(日) 2:43 -------------------------------------------------------------------------
| 2ヶ月前に「幼なじみ」という話を投稿しました。 反響がかなりありました。ありがとうございます。 よってまた続きを書いていこうと思います。 読んでいない方で読みたいと思っていただいたら 検索で幼なじみと検索してみてください。 |
| 風呂から上がった孝則は体重計へと向かい、裕也は自分のロッカーへと進んでいった。自分の服をグチャグチャに入れたもんだから、まずこの絡まった服を引き剥がす作業から行わなくてはならず、グダグダと愚痴を言いながら傍の椅子に腰掛けて服をおもむろに全て取り出した。 それを見ていた孝則が「ゆう君、まずバスタオルで身体拭かへんと服濡れるで。」とサラサラの赤茶色の髪を拭きながら言った。孝則は野球部だったが、顧問の南原は意外にも髪型にはうるさくなく、ショートまでなら許してくれていたのだ。 「ほんまや。まだ緊張してるわ」と思いながら孝則の隣のロッカーからバスタオルを探したのだが無かった。「そや、バスタオルはたっ君や。」と思い出し、孝則を見ると、頭にバスタオルを乗せたまま孝則が腰のタオルをさっと取り、パンツを探していた。いくらさっきのことがあろうともやはり気恥ずかしい気持ちはあったのでフッと目を逸らした。 それに気付いた孝則が「恥ずかしがっとる。ゆう君はなーんも考えてないようで意外とデリケートやね」っと軽くいい放ち、裕也の腰のタオルを取ってやった。 「ちょいちょい!!なにすんねんな!!」 とあまりの突然の出来事に焦りながら先ほど持っていた服の中からパンツを探し出し一気に履き上げた。 「あ・・・」 気付いた頃には遅かった、が仕方ない。 「あ〜ぁ・・・だから言ったのに・・・てかそんなに恥ずかしがることなかったやんか〜」と孝則がカッターシャツに袖を通しながら言った。 そうだなとも思ったがしかし突然だったのでそんなに冷静に考えている暇など無かったからやはり仕方ない。裕也のパンツは拭き忘れた体の水滴を全て吸い取りビチャビチャに濡れてしまったのだ。 その時裕也は何故か知らないが目に涙が溢れた。 孝則は何も言わず立ち尽くしている裕也に「早く拭かないと風邪ひくで?」と横目で言いさっさと着替えてドライアーで髪を乾かしに行ってしまった。 こんなことで、こんななんでもないことで、いつもなら笑って返せる出来事なのに、友達とならいい話のネタに出来るのに。しかし今日は、なぜか悲しく辛い。なぜか全然分からなかった。しかし目からはどんどん涙が流れてくる。孝則にばれないように必死で肩が小刻みに上がるのを押さえ、さっさと身体を拭き、服を着て、一つ席を置き自分もドライアーで頭を乾かしに鏡台に腰掛けた。自分は意識して空けたつもりが、孝則は何も意識していない様だった。そのことがまた余計に淋しく感じ涙も乾かす勢いでドライアーを自分に当てた。 |