Page 935 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 通常モードに戻る ┃ INDEX ┃ ≪前へ │ 次へ≫ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ▼泪月 壱 05/11/24(木) 1:35 ┗泪月2 壱 05/11/24(木) 18:53 ┣Re(1):泪月2 Yu 05/11/27(日) 2:42 ┗泪月3 壱 05/12/3(土) 5:11 ─────────────────────────────────────── ■題名 : 泪月 ■名前 : 壱 ■日付 : 05/11/24(木) 1:35 -------------------------------------------------------------------------
| 今あなたはどこにいますか? 何をしていますか? 僕のこと覚えていますか? あなたもこの月を見ていますか? 会いたいです……。 麻美「みてー!今日髪さらさら!」 光「本当だぁ!めずらしい!」 壱「本当、めずらしい。」 麻「えへへ、今日は時間があったんだ。」 こんな会話から始まる毎日、くだらない。どうでもいい、宿題どうだの携帯どうだの昨日のTVがどうだの、いちいち言うことなのか?なぜこんなにも戯れるのか俺にはわからない… 舞鈴「あっ、今日って教育実習生がくる日じゃない?」 壱「そうだったね、でも前にも来たけど別になんも特別なことなかったじゃん。」 舞「そりゃあそうだけど、なんか楽しくない?」 壱「そう?」 麻「あっ、先生来たっぽいよ。」 担任と教育実習生らしき男の人が並んで教室にはいってきた。 担任「おはようございます。えー、前から言ってましたが今日から教育実習の先生がきました、うちのクラスの担任にもなってもらいますのでみなさん仲良くしてあげてください。」 うちの担任は52のおじさん、そして俺の部活(卓球部)の顧問だった。 担「それでは自己紹介をお願いします。」 実習生「はい。」 実習生はスーツをきていて緊張しているようで顔に余裕がなかった。 実「はじめまして。12年度卒業生の石川祐太郎ともうします。教科は二年生の保健体育と一年生の実技を受け持つことになりました。2週間と短い期間ですがよろしくおねがいします。」 これが俺と石川先生との初めての出会いだった。俺はその時は何も思っていなかった、ただ「ふーん男前じゃん。」としか思わなかった。 |
| 担「それではSHRをはじめます。休みの人は…」 くだらない一日が始まった。 光「壱ってさぁ、なんでいつもパンなの?しかも絶対3割引のシール貼ってるよね。そしていっつも同じ種類のパン。」 壱「うるさいなぁ、いいじゃろがい。3割引だぞ?これ一個60円になんだぞ?お買い得を買って何が悪いんじゃい!」 今は昼休み、席の近い俺たちは一緒に昼飯を食っていた。ちなみに俺は男子とはあまりなかよくない。大抵女子と一緒にいる。 麻「だって壱がそれ以外食べてるところ見たことないもん。」 壱「そいやー入学以来ずっとこれだな。」 光「お弁当とか作ってくれないの?」 壱「無理だよ、だって俺下宿だもん。」 光麻舞「えー!?」 壱「えーっ、てっ…知らなかったんかいな。」 麻「初耳だよ!なんで下宿なの?」 壱「だって俺卓球の推薦できたからさ…地方出身なんよ。」 光「へぇ…知らなかったぁ。」 壱「弁当つくる技術はあるがそんな時間があるのなら寝ていたい。」 舞「そうなんだぁ、大変だねぇ。」 壱「だから誰か俺に愛妻弁当を作ってくれ!」 光麻舞「いやだぁ。」 壱「ですよね。だから私はこうしてパンを食べ続けるのですよ。」 俺はしぶしぶパンをほうばった。 光「話は変わるけど今日来た教育実習生うちの兄ちゃんの友達なんだ。」 壱(だからどうした。) 俺は黙々とパンを食っていた。 麻「なんか今時の若者って感じじゃなかったね。」 壱(お前はどっかのばばぁか?) 光「ねぇねぇこの教室の向かいの教室って教育実習生の控え室なんでしょ?」 壱「まぁあんだけドアに堂々と貼り紙貼ってあんならそうなんじゃね?」 その教室には『実習生待機室』と貼り紙が貼ってあった。 光「行きたーい!」 麻「麻美もー!」 舞「行きたーい!」 壱(はぁ?なぜに?つかなにしに?) 光「と言うことで行ってみましょう!」 壱(つか行っていいもんなんかなぁ?…っておい!) 光達三人はさっさと行ってしまった。 壱「おい待てよ!」 俺も着いていくことにした。 |
| 続きが気になります!!続きかいて下さい |
| 壱「失礼しまーす。」 俺は実習生の控え室のドアをあけた。なぜあとを追い掛けた俺がドアを開けるかというと麻美達が開けるのが恐いと言うので俺が開けることになったのだ。まったく、わがままなお姫さまたちだ。 石川先生「おっ?確かお前らは7組だよな?今朝見た記憶がある。」 麻「はーい、7組でーす!」 石「んで、なした?」 光「あのね、あのね先生。若林修ってわかる?」 石「あぁ、高校のときからの付き合いだな。なんで知ってるんだ?」 光「だってそれ兄ちゃんだもーん!」 石「おぉ!そうなのか!そいやーどことなく似てるな!」 女子どもは先生ともうすでに打ち解け、はしゃいでいる。 壱(つか俺なにしにきたんだべか?) 石「お前も7組だよな?」 先生は俺の方を見ていった。つか俺はそんな存在感ないのか? 壱「そうです。甲斐壱です!」 石「えっ?カイチ?あだ名?」 俺は名字も名前も短いのでちょっとめずらしく聞こえる。と言うか名前がめずらしい。 壱「違いますよぉ。甲斐、壱です。甲斐が名字で壱が名前です!」 石「へぇ、変わってんなぁ。でもカイチってよくないか?そう呼ばれたことないか?」 壱「ありません!」 俺ははにかんだ。 そのあとチャイムが鳴りすぐに俺たちは教室に戻った。 壱(おもしろいし、優しい雰囲気の先生だなぁ。) 舞「おもしろいねあの先生。」 壱「そうだなぁ。」 光「あっ!次の時間数学だから移動だっ!」 麻「早くしないと!ってか宿題忘れたぁ。」 壱「チミはなってないなぁ。僕なんて宿題も予習も完璧さぁ!」 光「はい嘘〜。」 壱「嘘じゃないやい!今日はなんかやってみたんだい!」 光「はいはい。あー!もう8組の生徒いるし!」 麻「んじゃあ麻美は8組へいくナリ。」 壱「私も8組へ行くナリ。」 光舞「ラジャー。」 …………………………………………………………………こんな毎日だった。楽しかった、ばかみたいにはしゃぐことをこの頃はくだらなく思っていたが今振り替えるとこれが幸せだったのかもしれない。 今だからわかる。 なぜかげがえのないもは失ってから気付くのだろう。 なぜもっと大切にしなかったのだろう。 今なら、今ならわかるのに… 大切だってわかるのに… もう戻れない… |