全てから解放される
楽になれる
オレは震えていた
怖い……
その時
母『何やってるの!?!?!?』
母が走ってオレの元へ来て
包丁を取り上げた
オレは体の力が抜けて、その場に座り込んだ
オレ『母さん……神様は死ねって言ってるのに、オレ怖くて震えちゃって……オレ何でこんなに弱いのかな……?オレなんて…誰からも必要とされてないのに……楽になりたいのに……』
オレの目からは自然に涙が出ていた
母さんはオレを抱きしめ
母『神様は…そんな事言わないよ……人はみんな弱いの、1人じゃ生きていけないの、お母さんには雄貴が必要なの、……雄貴が何に苦しんでるのかは知らない…無理に話さなくていい、でも、お母さんには雄貴が必要なの、雄貴が居なきゃダメなの…だから自殺なんてしないで…お願いだから』
母さんは泣きながら話した
初めて見る母の涙、
胸がまた痛んだ
オレはまた人を悲しませた、傷つけた
何も成長してないじゃないか…
その日は母さんと一緒に寝た
次の日
オレは久しぶりに昼に目が覚めた
オレ『まぶしい…』
オレはリビングに行くと
母『あら、おはよ☆』
オレ『…おはよ、仕事は?』
母『今日は休んだわ、それでね…お母さん仕事辞めるから、これからは家に居るわ☆』
え?
母さんは昔言っていた
お母さんの生き甲斐は仕事かな☆お母さんがデザインした服を来て笑ってる人を見るとね、あ〜私でも人を笑顔に出来るんだ!ってそれが嬉しいの☆
オレ『でも…仕事は母さんの……』
母『うん…でもいいの、お母さんには雄貴の方が大切なの、雄貴の笑顔の方が見ていたいの』
そう言うと母さんはオレに笑いかけた
オレの心に一筋の光が見えた気がした
まだ糸みたいに細い光だけど、オレは確かにそれを感じた
次の日
母さんは会社に行った
最後に色々とやらなければいけない事があるらしい
オレは1人で家に居た
自分でもわからない
ふと、おばあちゃんに会いたくなった
そういえば当分会ってない…
元気かな?
でも車でしか行った事のないおばあちゃん家
地名は知っていた
オレは行ってみる事にしたんだ