「ジャンケン、ポン」
心の中で(負けろ、負けてくれ……!)とあれほど強く願っていたのに、私の出した手が、こうじの出した手を無情にも打ち負かしていた。
また、私の勝ち。こうじの負け。
こうじは地面に突いた手に額を擦りつけるようにして、絶望に身を震わせている。
早く負けてこうじの生手で扱かれたい私にとっても、これは完全に計算外の勝利だった。けれどルールはルールだ。私はもどかしさを隠せないまま、再びこうじの剥き出しの塊へと右手を伸ばした。
すでに限界を超えているこうじのそこを、ほんの数秒だけキュッ、キュッと激しく刺激する。
衣服の遮りもない生肌同士の摩擦に、こうじが腰をガタガタと浮かせてかすれた吐息を漏らす。これ以上やったら本当にいってしまう。私はほんの数秒触れただけで、すぐさま未練がましく右手を引き離し、今度こそはと祈るような気持ちで、間髪入れずにこうじの目の前へジャンケンの催促を突きつけた。
(次こそは負ける。頼むから勝ってくれ、こうじ……!)
「ジャンケン、ポン!」
互いの出した手を見つめた瞬間、私は自分の目を疑った。
……また、私の勝ち。
信じられないことに、こうじの手は再び私の手の下に沈んでいた。
「なんでやねん……ッ!!」
心の中で叫ばずにはいられなかった。
いつもなら何気なくやって勝ったり負けたりしているはずのただのジャンケンなのに、なぜか「負けたい」と心底願っているこんな時に限って、信じられないほどの強運を発揮して勝ち続けてしまう。
負ければ、このタオルの下でカチカチに熱り立ち、ドクドクと狂ったように脈打っている私のチンコを、こうじの生の指先で直接包み込んでもらえる。その極上の快感を想像して、私の身体はもう焦がれるようにその瞬間を待っているというのに。
主導権を握り続け、こうじを完全に支配しているはずのこの状況。
それなのに、自分の信じられない勝ち運のせいで目的の快感にたどり着けないもどかしさと、おとなしく負けてくれない自分の右手に、私は激しい後悔とジレンマを覚えながら、涙目で放出の限界に耐えている幼馴染の姿を前に、ただ呆然と見つめるしかなかった。(頼む、今度こそ負けてくれ……!)
激しい祈りを込めて突き出した、次のジャンケン。互いの手が暗がりの中でピタリと止まったその瞬間、私はついに、待ち望んでいたその結末を目にした。
ようやく、私の負け。こうじの勝ち。
「……はぁあああぁっ……!」
その瞬間、こうじの口から、張り詰めていた糸が切れたような、本当に地獄から救われたかのような息が漏れ出た。
勝てば天国、負ければ寸止めの地獄という極限のプレッシャーの中、私の気まぐれなジャンケン催促に何度も付き合わされ、快感の代償として「今にも何かが出そうな感覚」を限界まで我慢させられ続けてきたこうじ。その狂おしい苦しみから、彼はようやく解放されたのだ。
「……やっと、俺の勝ちや」
こうじの瞳に、今度は自分が攻める番だという、どこか決意を秘めた色が灯る。
こうじは、私がさっき激しい絶頂の末に、チンコの先から「何か」を出したこと自体はちゃんと理解していた。けれど、それはすべてフェイスタオルの下で行われたことだ。布地に吸い込まれていく生々しい質量や熱は感じ取っていても、実際にそこから何が、どんなふうに飛び出したのか、その視覚的な正体をこうじはまだ直接目にしていない。
中学生の、まだ性の仕組みを何も知らない純粋な好奇心。
このまま生の皮膚を刺激し続ければ、自分の手の中でも、あの不思議な「何か」が再び溢れ出てくるのではないか。それをこの目で直接見てみたい――そんな剥き出しの衝動が、こうじを突き動かしたのだろう。
こうじは無言のまま手を伸ばすと、私の股間に載せられたままだったフェイスタオルを、躊躇なく一気に剥ぎ取った。
「あ……っ」
山の冷たい空気が、完全にボッキして熱り立っている私の生肌に直接触れて、ゾクッと身体が震える。タオルという唯一の遮蔽物が退けられ、私のガチガチに硬くなった塊が、薄暗がりの中に完全に剥き出しになった。
こうじの視線が、私の熱い塊へと注がれる。
そして次の瞬間、あの10分間、私がずっと恋焦がれていたこうじの生の右手が、ついに私のチンコへと直接伸びてきた。
衣服の布地も、タオルのザラザラ感もない。こうじの少し冷たい、けれど不器用で温かい手のひらが、私のガチガチの生肌をダイレクトに包み込む。
「っ……く、ぁ……ッ!」
生の皮膚同士が密着した瞬間、脳裏に弾けたのは、これまでとは全く違う次元の、恐ろしいほどの快感だった。
こうじの手が、私の熱を確かめるようにして根元からキュッと握り、そのままぎこちなく上下に扱き始める。
皮が擦れる生の滑らかな感触、中学生の幼馴染の手の中で、自分のすべてが直接掌握されているという圧倒的な現実。
10分間こうじを焦らし続け、自分自身も限界まで昂ぶりきっていた肉体だ。一度いった直後の過敏さを完全にエネルギーに変えて復活していた私の身体は、そのダイレクトな生手による極上の擦過音と刺激に耐えられるはずもなかった。
「あ、アカン……ッ! こうじ、それ、すぐ……っ!」
たった数回、こうじの生手が上下に動いただけで、私の視界は一気に真っ白に染まり、抗う暇もなく、文字通り一瞬で強烈な絶頂の淵へと力任せに引きずり込まれていった。