「……はぁ、はぁ、はぁ、はぁ……っっ!」
秘密基地の冷たい空気の中、私の激しい呼吸の音だけが大きく響き渡っていた。
頭の芯まで真っ白に弾けた猛烈な絶頂の余韻が、ドクンドクンと波打つ塊の震えとともに、ゆっくりと引いていく。
全身の力が完全に抜け、私は天を仰いだまま、しばらくの間ピクリとも動くことができなかった。ジャージもブリーフも膝まで下げられた無様な姿のまま、ただ荒い息を吐き出し続ける私の身体。それは、これまでのジャンケン中の緊迫した表情とは明らかに違う、すべてを出し切ってガタガタと震える「本気の射精のあとの姿」だった。
そんな私の全身の劇的な変化を、こうじは地面に突っ伏した姿勢のまま、ただ呆然と見つめていた。
そして、彼の視線は、自分の手が握っているハンドタオルへと注がれる。
さっきまで乾いていたはずのタオルの布地が、内側から溢れ出た熱い液体を吸い込んで、じっとりと重く濡れ、濃い色のシミを作って広がっている。オナニーの経験がなく、自分の精液すら見たことがないこうじにとって、それは完全に未知の、けれど圧倒的な生々しさを持った「他人の先端から出たもの」だった。
自分がその手を動かしたせいで、友達の身体が狂ったようにのけぞり、見たこともない液体が溢れ出て、タオルを汚してしまった。
その初めて目にする光景の凄まじい衝撃に、こうじの顔から一気に血の気が引いていくのが分かった。彼は、まるで自分が取り返しのつかない大罪を犯してしまったかのように、ガタガタと唇を震わせた。「……あ、ごめん……大丈夫?」
激しく波打っていた私の身体の震えが少しずつ収まっていくのを見計らうように、こうじはぽつりと、静かに声をかけてきた。
初めて目にする他人の射精の瞬間、そして自分の手の中でハンドタオルにじわじわと滲んでいく熱い液体の生々しさに、一瞬言葉を失っていたこうじ。けれど、パニックになって取り乱すようなことはなかった。ただ、経験のない未知の光景を目の当たりにして、どこか戸惑ったような、少し気まずそうな視線を私に向けながら、冷静に、けれど気遣うように私の様子を窺ってきた。
ジャージを膝まで下げた姿のまま、タオルのシミを見つめ、それから私の顔を静かに見上げてくるこうじ。
「……うん、大丈夫や」
私は短く息を吐きながら無言で頷き、こうじを安心させるように小さく微笑んだ。
放出を終えた私の塊からは、少しずつ熱が引いていく。けれど、こうじの手の中にあるタオルは、まだ私の先端から出たものの熱量をじっとりと残していた。
そして、そのすぐ目の前には、まだ何一つ邪魔するもののない状態で、先端までしっかりと皮を被ったまま、パンパンに膨れ上がってドクンドクンと脈打っている「こうじの鉄の棒」が取り残されている。
こうじの冷静なトーンのおかげで、秘密基地の空気は白けることなく、むしろどこか一段と深い、大人のような落ち着いた濃密さを帯び始めていた。