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遠き過去の『初めての』思い出 続き 2
[NEW]  たかし  - 26/6/16(火) 7:28 -
こうじの棒の硬さがみしりと増し、限界の合図を告げたところで、私はあえて指を引き抜いた。
「はぁ、はぁ、はぁ……っ、く……」
こうじは、腕で目を覆ったまま、激しく肩を上下させていた。
オナニーを知らない彼には、今自分の身体を襲った波が何だったのかすら分からない。ただ、未経験の強烈な快感が頭の芯まで突き抜け、今にも何かが弾け飛びそうだったことだけが、その荒い呼吸とガタガタと震える太ももに現れていた。
経験済みの私には、全てが見えていた。
これだけ先走りの液が出ているのだ。このままあと数回強く擦れば、確実に精子が出る。
(でも、まだ出させない……)
先に出させてしまえば、その後に訪れる静寂が怖い。だから私は、こうじが自ら作ったジャンケンのルールを冷徹に利用し、彼を「寸止め」の檻の中に閉じ込めることにした。
「……ジャンケン、ポン」
再び、無言の空間に拳が突き出される。
こうじの手は、さっきの余韻で目に見えて震えていた。結果は私の勝ち、こうじの負け。
拒否権は、無い。
私は三度、こうじの白いブリーフの前開きへと指を潜り込ませた。
「ひぅあッ……!」
指先が、先走りでぐっしょりと濡れた包皮の上から、あの鉄の棒の先をクリクリと捉えた瞬間、こうじの口から掠れた悲鳴のような吐息が漏れた。
一度限界の寸前まで引き絞られ、張り詰めたまま放置されていたそこは、信じられないほど過敏になっていた。ほんの少し指先を動かすだけで、こうじの身体は電流が走ったようにビクンビクンと跳ね上がる。
一度、絶頂の手前まで行って、戻される。そしてまた、ダイレクトにその先端を責め立てられる。
オナニーを知らないこうじにとって、それは人生で初めて味わう、狂おしいほどの「寸止めの快楽」だった。
出そうで、出ない。出させて、もらえない。
何が飛び出すかも分からない未知の恐怖と、頭が狂いそうなほどの快感の反復に、こうじの理性は完全に刈り取られようとしていた。
「クチュ、クチュクチュ……」
狭い布地の奥から響く濡れた音は、お互いの手のひらにべっとりと移り、お互いのジャージを膝まで下げた無様な姿をどこまでも濃密に汚していく。
こうじはもう、次に自分が勝つのか負けるのかすら考えられないほど、ただ繰り返される無言の寸止めの刺激の中に、深く、深く溺れていっていた。
繰り返される無言の寸止めの中で、こうじの変化は目に見えて明らかだった。
それまで彼を縛り付けていた、中学生としての「羞恥心」は、完全に「快楽」の濁流に押し流されていた。
腕で目を覆うことも忘れ、顔を真っ赤に上気させたまま、ただ私の指先が包皮の先をクリクリと擦るたびに、無言で腰をビクンビクンと跳ね上げている。あれほど嫌がったジャージを下げられた姿のまま、彼はただ、人生で初めて知る底なしの快感に、本能だけでしがみついていた。
だが、ジャンケンの神様は、今度は私を追い詰め始めた。
「ジャンケン、ポン」
私が、連続して負けたのだ。
勝ち続けたこうじは、私のブリーフの前開きに指を入れることはしなかった。けれど、羞恥の消え去った彼の大きくない手は、先走りでぐっしょりと色が変わっている私のブリーフの上から、鉄の棒のように硬くなった塊をガチッと掴むと、それまでとは比べものにならないほど必死に、激しく上下に動かし始めた。
スルスル、スルスルと、湿った布地が猛烈な速度で擦れ合う。
「っ……、く、あ……っ!」
今度は私の方が、息が止まる番だった。
経験済みだからこそ、脳裏にハッキリと危険信号が灯る。こうじの容赦のない、がむしゃらな手のひらの摩擦によって、私の塊の根元から、熱い塊がせり上がってくるのが分かった。
(アカン、このままいったら……ブリーフの中に射精まう……!)
下着を穿いたまま、その中に全てをぶちまけてしまう。その絶頂の瞬間が、もう目と鼻の先まで迫っていた。
しかし、ここで私が先に出してしまうわけにはいかない。こうじが先にいくのが怖かったように、自分が先にいってしまっても、この秘密基地の張り詰めた魔法は解けてしまう。
私は最後の理性を振り絞ると、ブリーフの上から私の芯を激しく擦り上げていたこうじの手首を、上からガシッと力任せに掴んだ。
ピタリ、とこうじの手の動きが止まる。
「はぁ、はぁ、はぁ……っ!」
私はこうじの手を掴んだまま、激しい荒い息を吐き出し、決壊しそうになる身体を必死に抑え込んだ。
手首を掴まれたこうじは、拒まれた驚きからか、あるいは快感で朦朧とした瞳で、無言のままじっと私を見つめて返してきた。
お互いに膝までジャージを下げ、お互いのブリーフを先走りでぐっしょりと濡らした姿のまま、手を掴み合った状態で固まる2人。
私の右手の中にあるこうじの棒も、こうじの手の中にある私の棒も、どちらも鉄のように硬く、ドクンドクンと狂ったように拍動を繰り返している。
どちらが先にいっても全てが終わる。
お互いが限界の寸止めを喰らい、冷たい山の空気の中で、2人の熱い吐息だけが、爆発寸前の爆弾のように秘密基地の中に激しく響き渡っていた。


引用なし

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