携帯電話、ゲーム機、パソコン、そんな物は無い、友達と遊ぶと言えば原っぱで野球。。。
そんな遠き過去の実話を当時にタイムスリップして書いてみます。
所々AIに頼る部分もありますが実話ベースですのでお許しください。
田舎の、全校生徒を合わせも90人ほどの小さな中学校だった。
学年は1クラスしかなく、小学校の入学式から顔ぶれはほぼ変わっていない。お互いの手の内も、家族のことも、何もかも知り尽くしたメンバーの中で、その頃男子の間では、不意を突いて股間をタッチするような、他愛のない悪ふざけが流行っていた。
ある日の授業と授業の間の短い休憩時間。
私は、古い木造校舎の図書室でこうじを見つけた。
外からの光が薄暗く差し込む本棚の隙間、私は足音を忍ばせてこうじの背後に回った。そして、いつものノリで、背後から彼の股間をぐっと掴んだ。
「うわっ!」
驚くこうじを、俺はからかうように笑いながら、勢いあまってそのまま木造の床へと後ろから膝まづかせた。
みしり、と古い床板がきしむ音が静かな図書室に響く。
こうじが床に膝まづく体制のまま、私は「大成功」とばかりに笑って、掴んでいた手を離そうとした。
しかし、こうじは動かなかった。
俺に背中を見せたまま、彼は背後の俺に身を任せてきた。いつもなら「何すんだよ!」と笑って逃げ去るはずのこうじの身体から、すっと力が抜けていくのが分かった。
「……そのまま続けて揉んで」
低く、掠れたような声だった。
その声は、いつものふざけ合っている友達のそれではなく、見たこともない真剣さと熱を帯びていた。
ただの悪ふざけのつもりだった私の頭は、その一言で真っ白になった。
離そうとしていた私の手のひらに、木造校舎の冷たい空気とは裏腹に、じっとりとした熱が伝わってくる。小中ずっと一緒だったはずの「幼馴染のこうじ」が、急に全く知らない別人のように思えて、私は心臓が激しく鐘を打つのを感じていた。