「こうやってやってたら粘っこいのが出てきた」
「そうなんだ。今やったらまた出る?」
恵介は「えっ? 知らんわ……!」と困惑した声を出す。
「優馬が試して、出たら俺もやってもいいよ」
恵介の提案に、一瞬だけ躊躇いが走る。けれど、晴希や恵介のように「大人」になりたかった。
「分かった…」
そう短く応じると、僕もお湯から上がり、お風呂の縁に並んで座った。すると恵介は、おもむろに僕のチンコへ手を伸ばしてきた。彼の指先が、僕の亀頭を覆う皮の先端をそっと摘み、同じように小刻みな動きで上下させ始める。
最初は、ただ「少し気持ちいい」という程度の感覚だった。しかし、快感の深度はみるみるうちに増していく。
恵介は指を動かしながら、僕の顔をじっと見てくる。
「どう?気持ちいい?」
「うん、気持ちいい」
すると彼は、さらに強くつまみ、指の速度を早めた。
「シュコシュコシュコ」
それは確かに、今まで味わったことのないような鋭い快感で、僕は思わず膝が震え、湯船の縁に手をついて身体を支えるのが精一杯だった。
腰の奥がジンジンと熱くなり、何かがせり上がってくるような感覚に襲われる。
「あ、っ……恵介、待って、あ……っ」
僕は喘ぐような声を漏らし、頭の中が真っ白になりかけていた。今にも晴希が見せたあの白い液体が、自分の内側から噴き出してくるんじゃないかと、強い期待と恐怖が混ざり合った感情が込み上げる。
「………あーっ、出そう……っ!」
絶頂の感覚が押し寄せ、身体がビクンと大きく跳ねた。
その瞬間。
ーーピュッ。
けれど、それは僕が想像していたものとは少し違っていた。飛び出したのは、半透明でさらさらとした、ほんのわずかな量の「水」だ。晴希が見せたような噴出、粘り気、そこにはなかった。
「…………あれ?」
恵介が手を止め、二人で僕の股間と、床に落ちた小さな水滴を見つめた。でもそれは粘度はないものの、しっかりと白濁した色を帯びていた。今でこそそれが精子ではなく、前立腺液だと知っているが、当時僕は、それが恵介や晴希と同じものだと思った。だから少量でも、彼らに追いついて「大人」になったんだと思って嬉しかった。
「やったぁ、出た!」
「でも、俺が出たのは、こんなちょっとじゃないよ」
恵介はどこか兄貴ぶった、ぶっきらぼうな口調でそう言い放った。
「そんなこと言うなら、本物を見せてよ」
と、僕は少しムキになって言い返した。そして僕が彼のチンチンを摘み、さっきされたようにシコシコやってみた。