そこまでは本当に運動部の先輩後輩って感じだったんだが、関係が変わり始めたきっかけはヒロが大会に出た事だった。
大会の一回戦は170.60.18ぐらいの大学一年。ほとんど良いところなく負けた。俺から見ても不甲斐ない試合で、特にパンチと蹴りに弱い。威力は明らかに劣る相手にビビって腰が引けてるところを倒されてマウント取られて負けた。いくら腹筋が割れてても無意味なんだなってくらい拳が腹にめり込んでた。
ヒロはトレーナーさんに慰められてたけど落ち込んでたからその日は1人にしてやろうと先に帰った。
翌週会社で昼休み終わり、腹を軽くパンチしてやったら大袈裟なくらいビクって避けた。
おいおい、お前メンタル弱過ぎだろ。俺にすら負けんじゃねぇか? そう言うと、
マジ試合になると目の前の相手が怖くなるっすよ!俺さんも試合出ましょうよ!分かるから! と言う。
俺、体重落とさずにトレーニングしてたから階級違うんだがヒロがあまりにも食い下がるし、俺相手でも勝たせて自信付けさせようと思い、トレーナーさんと相談して試合する事に。ちゃんとヘッドギアも付けてレフリーも入ってもらい、いざ開始。試合が始まって感じたのはヒロは全く怖くない。俺よりは経験あるのに圧力がないから前に出れる。自分のリズムで殴ってると更に下がるヒロ。殴られても腰が引けてるから怖くない。最後は左ボディから顔面に右ストレートと見せかけて右ボディで沈めてしまった。俺はこの日ファールカップつけててよかったと実感した。腹をかかえてのたうち回るヒロを見て勃起してたから。