その二日後、ケンさんから誘われ、再び晩御飯を食べに行った。彼が選ぶ店はいつも、少し敷居の高いところばかりだ。今回はカウンター席の寿司屋。コースで一人18,000円。
食事を終え、駅まで歩いていると、ケンさんがいきなり僕に肩を寄せてきて言った。「今日も一日クタクタ。あーなんか、ユウセイにマッサージしてほしいなぁ」僕はちょっとドキっとして、彼の顔を見る。「いいですよ。でもお店は別のスタッフが営業中なんで使えないなあ」と答えると、彼は間髪入れずに「じゃあウチに来る?」と誘ってきた。えっ?確かに行ってみたいけど。「いいですけど、彼女さんはいないんですか?」と尋ねる僕に、ケンさんは涼しい顔で言い放った。「別に彼女がいてもいいでしょ?やましいことするわけじゃないし」僕は「まあ、そうですよね」と曖昧に相槌を打つしかなかった。
ケンさんがタクシーを拾ってくれ、一緒に彼の家へ向かった。着いたのは夜10時を過ぎていた。彼の家はマンションの19階にある2LDKで、室内はきれいに整頓され、シンプルだがインテリアにこだわっているのが分かる。玄関には確かに女性の靴があり、同棲していることを改めて実感した。
ケンさんはオイルマッサージをしてほしいと言ったが、僕はマッサージオイルを持参していなかった。すると彼が洗面所からいくつかオイルを持ってきて見せてくれた。彼女が使っているものらしい。それで足りそうだ。彼の寝室のベッドでマッサージすることになり、大判のタオルケットを敷いてもらった。準備ができたところで、まずケンさんにシャワーを浴びてもらう。その間に僕は施術の準備に取り掛かった。まずは照明を少し暗くし、スマホでヒーリングミュージックをかける。僕はいつもオイルマッサージの際はタンクトップにショートパンツで施術するのだが、今日は持っていない。このままの服装では汚れてしまう。どうしようかと考えた末、仕方なくパンツ一枚になって施術させてもらうことにした。
ケンさんがシャワーを浴び終わり、全裸で出てきた。そして、パンツ一枚になっている僕を見て驚いた顔をしていたので、状況を説明すると、「大丈夫だよ」と笑顔で答えてくれた。
彼にベッドへうつ伏せになってもらい、マッサージが始まった。実は僕はタイで3ヶ月マッサージの修行経験があり、タイマッサージの技能は一通り習得している。その中には睾丸マッサージや前立腺マッサージも含まれるし、ゲイマッサージ店で定番のボディtoボディも教わった。もちろん、今のサロンでは会社から一切の風俗的要素が禁止されているため、普段はデリケートゾーンに触れることはない。ただゲイの常連さんには密着マッサージとヌキは提供している。
背面マッサージの終盤に差し掛かったところで、ふと先日の一件が脳裏をよぎった。「もしイタズラでお尻の穴に触れたら、ケンさんはどんな反応をするだろうか?」そんな思いが、頭をかすめた。
お尻を揉んでいる最中、僕はちょっと肛門の方まで指を滑らせてみた。ケンさんに嫌がる様子は一切ない。そこで、お尻の穴を指で軽くツンツンと刺激してみる。さらに、ゆっくりと指を穴に入れてみた。「あぁ…」ケンさんの声が漏れる。僕はそのまま指を少し出し入れしてみる。「あぁ……うぅ」多分、ケンさんはこれもマッサージの一部だと思っているのだろう。彼は明らかに感じていた。「ケツもろ感やん」と内心で笑ってしまう。