ある日、風呂場のガス機器が壊れてしまい、お湯が出なくなってしまうことがあった。修理業者を呼んだが、交換部品の取り寄せに5日ばかりかかると言われてしまった。
汗をかく時期だったので、シャワーが浴びれないのはキツい。さいわい、徒歩10分くらいのところに安い銭湯があるので、ガスが直るまでのあいだ、そこに通うことにした。
夜の9時くらい、地元のオヤジやジジイばかりの銭湯に軽く失望しながら入っていたが、そろそろ出ようと思った頃になって、3人ほどの学生っぽい若い子たちが入ってくるのが見えた。
2人はまあフツメン程度。だけども残り1人は目を引くかなりのイケメンだった。
平野紫耀似の、ちょっとやんちゃそうな雰囲気の顔、、それはアパートの隣の部屋の彼だった。
まだ10代後半くらいにしか見えない、脂肪のまったくないしなやかでスリムな体。
だが、薄いながらも硬そうに引き締まった胸、6つにはっきりと割れた腹筋を見ると、何か運動をしていた感じがうかがえる。腕もけっこう筋肉質だ。
下腹部の筋肉がくっきり浮き出て、限られた面積に濃く生えた陰毛に向かって逆三角形を描いている。
その下に、体の細さに反してやや大きめで、きれいな形をしたアレがぶら下がっている。
シャワーを持ち上げたときに見えたワキは、剃ったようにツルツルだ。少し色黒な肌は、若さそのものように、輝くようなハリがあった。
やっぱくっそエロい体してんな、、あれで女抱いてんのか、、と思いながら見ていたが、ガン見しすぎたせいで、振り向いた彼と目が合ってしまった。
その瞬間、声には出さなかったが、彼があきらかに「あ」と驚くような顔をした。それが気になったが、彼はすぐに目を背けて、仲間の2人と少し離れた湯船に浸かってしまった。
彼には近づけそうもないし、ガン見した気まずさもあって、おれは先に銭湯を出た。
だが、次の日も、同じ時間に彼と銭湯で出くわした。今度は彼ひとり。だが客が多く混んでいたので、近づくチャンスはなかった。
さらに、次の日も、またまた同じ時間に彼はひとりで来た。話しかけようかと思ったが、おれと目が合った彼はなぜか恥ずかしそうに、そそくさと出ていってしまった。
そして、さらに次の日。
混む時間帯なのに、その日はほとんど客がいなかった。そしてやっぱり彼は来た。
湯船に浸かっていると、体を洗い終わった彼が来て、ガラガラなのにも関わらず、おれの近くに来た。
なにか話しかけたそうにしている感じだったので、おれは意を決して声をかけてみた。
【長くなったんで、いったん切ります。まだ続きます】