Page 3121 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 通常モードに戻る ┃ INDEX ┃ ≪前へ │ 次へ≫ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ▼冬から始まるラブストーリー 真吾 06/9/8(金) 10:50 ┣Re(1):冬から始まるラブストーリー よう 06/9/8(金) 11:55 ┣冬から始まるラブストーリー2 真吾 06/9/8(金) 12:23 ┃ ┗Re(1):冬から始まるラブストーリー2 空也 06/9/8(金) 12:51 ┣冬から始まるラブストーリー3 真吾 06/9/8(金) 22:44 ┣冬から始まるラブストーリー4 真吾 06/9/8(金) 23:13 ┣冬から始まるラブストーリー5 真吾 06/9/8(金) 23:23 ┃ ┗Re(1):冬から始まるラブストーリー5 貴久 06/9/9(土) 9:52 ┗冬から始まるラブストーリー6 真吾 06/9/10(日) 0:18 ┗Re(1):冬から始まるラブストーリー6 貴久 06/9/10(日) 10:14 ─────────────────────────────────────── ■題名 : 冬から始まるラブストーリー ■名前 : 真吾 ■日付 : 06/9/8(金) 10:50 -------------------------------------------------------------------------
| 「今年で最後か…。」 僕にとって、高校生活最後の春がやってきた。校門の桜の木にも満開の桜の花が咲き乱れている。今日は始業式。明日は入学式。始業式も終わり、明日の準備のための椅子並べをしていた。 「今年はどんな新入生が入ってくんのかなぁ?カワイイ子いたら、速攻声掛けようぜ!!」 そんな会話をクラスの男子どもは交わしている。恋愛なんかしたことない。よく人に意外だと言われる。真吾君、かっこいいから女の子は放っておかないんじゃない?そんなことどうでもいい。僕は女になんか興味はない。かと言って男には声は掛けられない。こんな四国の片田舎じゃ、男同士の恋愛なんて成立しないだろうと決め付けていた。だから春からは、大阪に進学しようと思っていた。美容の専門学校だ。高校時代の恋愛は諦めよう。春からの目標もあるから、勉強にも打ち込めた。 適当に椅子並べも終えて、友達と家路についた。 「真吾さぁ、春から大阪だよな?寂しくなるなぁ。」 「何言ってんだよ、お前こそ名古屋の自動車工場受けるんだろ?」 そんな、高校3年生によくありがちな会話をしながら帰った。 家に帰ると、妹が明日の準備をしていた。妹も明日からは、うちの高校の1年生だ。 「明日気をつけろよ、うちの高校変な男が多いから声掛けられるぞ!」 「カッコよかったらついていくかも…!」 妹は明日から始まる高校生活に胸を膨らませていた。そして、同時に僕の恋も始まろうとしていた。 |
| 続きがにきなります\(^O^)/聞かせてください |
| 朝日が差し込む部屋で、いつもの時間に目が覚めた。いつものように顔を洗い、いつものように支度をして、いつものように朝食を食べ、いつものように家を出た。 何にも変わらない。いつもと同じ日常。何かが起こる日の朝はこんなもんだ。今日は僕にとっての運命の日。 学校に着くと、たくさんの新入生と保護者でごった返していた。入学式なのにみんな腰パン、髪もまだ赤いやつらが目立つ。これだから田舎の高校は嫌なんだ。うちの学校は県内でも中途半端な高校。そんな悪いやつらはいないが、いわゆる『田舎ヤンキー』が多い。今年の新入生も大変そうだな、と思いながら教室へ向かった。既にクラスでは、毎年恒例の『新入生物色』が始まっていた。教室のベランダから身を乗り出して、あいつでもない、こいつでもない、と騒ぎ立てている。 「間もなく入学式を始めますので、上級生は体育館へ集合してください。」 この学校は学年に4クラスしかない小規模校なので、入学式は全校生徒で行われる。開会の言葉から始まって、校長挨拶やお偉いさん方の挨拶など式は坦々と進行していった。 新入生挨拶。これは大体入試でトップだったやつがやる。今年の新入生挨拶は、渡辺公平といういかにも真面目そうな男のだった。その渡辺君は、名前を呼ばれると返事をし、舞台へ上っていった。すると、いきなりマイクに頭をぶつけた。これには今までこらえていたものがどっと吹き出し、体育館中が笑いに包まれた。といういのも、この渡辺君はなんとも言えない不思議なオーラが出ていた。歩き方から何だか笑いを誘う。本人はそんなつもりもなく、真剣にやっている。だからこそ面白いのだ。典型的な『いじられキャラ』という感じ。そんな彼に少しだけ興味を持った。 |
| こぅゆぅストーリー的なの凄く好き☆ 続き楽しみなんでおねがいします〜★ |
| 入学式が終わってから、渡辺君は有名人だった。無理もない。こんな小さな高校であんだけのことをやってくれたら、もう噂はすぐに全校中に広まった。廊下で囲まれている渡辺君の姿があった。友達4,5人といた僕は、行ってみようぜ!というノリでその輪に入っていった。 渡辺君は、ちょっと乙女系。そこにピンと来た僕は、こいつもしかして…という勘が働いた。みんながいじってる中、僕はちょっとした試してみた。 「君、肌きれいだね。おじさん君みたいな子嫌いじゃないよ〜」 とちょっとキモいオヤジみたいなことを言ってみた。自分なりに、信号を出したつもりだった。すると、みんなそれに同調して、 「今日放課後空いてる?ホテル行こうか?キャハハ」 と言った。渡辺は愛想笑いを浮かべた。 帰宅して、早速妹に渡辺の話題を出した。すると、 「こうちゃん?同じクラスだよ!メッチャかわいいの!!女の子みたいに肌綺麗だし、天然で面白いし。」 「あいつウケるよな!マジ今までいなかったタイプだよな。」 久しぶりに妹とこんなテンションで喋った。次第に僕の心の中で、渡辺の存在が大きくなってくる。さらに妹に探りを入れると、隣町から通学している、吹奏楽部に入部する予定、将来はピアニストを目指している。ということまでわかった。なんだか見かけによらず凄いんだなと、そのギャップに益々惹かれていった。 次の日、学校へ行くと相変わらずすごい人気ぶりだった。廊下ですれ違うと、みんな一言、二言声を掛ける。僕は、毎日信号を出し続けた。 「ねぇ、俺じゃダメなん?」 とか、 「放課後、いい汗かかない?」 とか。しかし、全部愛想笑いをしてスルーされてしまう。そんな態度が益々僕に火を点けた。絶対振り向かせてやる!そう思った。 |
| そんなこんなで、夏休みに入ってしまった。こうちゃんの所属する吹奏楽部も何かのコンクールに向けて練習に本腰を入れたようだ。夏休みに入ったせいか、こうちゃんのことは、僕の中で一旦消えてしまう。最後の夏休みということもあり、同級生たちと遊び呆ける毎日だ。進路も、本当は大阪の専門学校へ行きたかったが、結局経済面の関係もあり、両親と話し合った結果、県内の専門学校へ自宅から通学することに落ち着いた。最後の夏は本当に楽しかった。ただ、何か大事なものが欠けている気がした。 新学期が始まり、またいつもの日常が始まった。クラスの就職組の奴等は、必死こいて一般常識や、面接の練習をしていた。最後の追い込みといった感じ。この時期がクラスの進学組と就職組の温度差が一番激しい時期だ。そして、新学期早々の実力テストが始まった。クラスの大半は勉強をするために家路を急いでいたが、僕は別にこれといって入学試験があるわけでもないし、簡単な書類審査だったため、教室でボーっとしていた。 気がつくと、ピアノの音で目が覚めた。教室でうたた寝してしまったみたいだ。よだれが垂れていた。重い尻を持ち上げ、音がする方へと無意識に歩き出した。 着いた先は音楽室だった。そこには、ピアノを弾くこうちゃんがいた。 思わず立ち止まってしまった。そこには今まで見たことのないようなこうちゃんがいた。こんな小さな体から、どうして力強い音が出せるのだろう。細くて長い指、真剣な顔つき…。どこまでも清楚で淡白で、しかし、豪快なこうちゃんのピアノに圧巻された。こいつこんなに凄いんだ。普段は天然で、どうしようもないこうちゃんがこんな情熱的なピアノをひくなんて、これが天才肌というものなかということをひしひしと感じた。 1曲弾き終わったこうちゃんは、僕に気が付いた。 「あ、安西先輩、来てたんですか。すみませんお粗末なものを聞かせちゃって。」 「いや、マジすげーよ。お前こんなにピアノ上手いんだな!俺感動しちゃって、動けなかったよ。」 「そういって頂けて嬉しいです。」 こうちゃんは、照れ笑いを浮かべた。思わずキュンとなってしまった。やっぱカワイイなと思った。 「こうちゃんさ、絶対プロになれるよ!音楽の先生より上手いんじゃね?」 そう言うと、こうちゃんの顔が少し曇った。 |
| よくよく話を聞くと、こうちゃんは楽譜を読むのが苦手らしい。誰かの演奏を聞いて、それを自分なりに解釈し、演奏するのだという。 「だから、結構楽譜と違うこと弾いちゃうんですよ。それでよく先生に怒られちゃう。『お前は、感情を入れるのは上手いけど、それじゃ作曲者の意図は何も伝わらない!作曲家の伝えたいことを忠実に表現するのが演奏者の仕事なんだ!』てね。だから僕はプロには向いてないのかも。かと言って、音楽の先生なんかもっと無理。楽譜が読めないんじゃ、何も教えれませんよね。」 僕は胸が苦しくなった。僕は音楽のことはなにもわからないが、さっきの演奏を聞いた限りでは納得が出来なかった。人に感動を与えるのが音楽家じゃないのかって。きっとそんな簡単な世界ではないのだろう。それはどの世界でも一緒。出る杭は打たれるんだ。みんなと一緒が一番。没個性的な社会に腹がたったのは後にも先にもこの時だけだった。こうちゃんの裏側を見た貴重な日だった。 |
| 続き待ってます!! |
| 夕飯の食卓の時、ふと妹に問いかけた。 「こうちゃんてさ、ピアノマジでうめーんだな。俺この間の放課後聴いてびっくりしたよ。」 「やばいよねー。何か、あれこそ天才っていうか。だいたいさぁ、何かの天才ってさ一癖あるっていうか…。」 妹は意味ありげに答えた。 「え?何?それどういうこと?」 「こうちゃんって、男の子好きみたいよ。」 何となく感じ取っていた僕は、別に何も驚かなかったが、次の言葉を聞いて肩を落とすことになる。 「こうちゃん、同じクラスの松井君って子とできてるって噂だよ。なんかて教室で手とか握り合っちゃってさ。ラブラブなんだから。まぁこうちゃん女の子っぽいし、なんとなく許せちゃうけどねー。」 意外なところで恋敵発覚である。恋はそう簡単にはゆかない。 翌日の昼休み、こうちゃんを学食で見かけた。隣合って昼食を食べるその男がその松井という奴らしい。あー、あいつか。何となく見かけたことある。確か家は近所じゃないかな。しかし、なんというかそんなにかっこいいわけでもなく、どちらかと言われれば秋葉系のその「マツイくん」は同じ吹奏楽部員らしい。こんなやつに絶対こうちゃんを渡さない。心に固く誓った。 その日の放課後、部活に向かっているこうちゃんを待ち伏せした。こうちゃんは何も知らずにこっちへ歩いてくる。もう放課後というのにまだ寝ぐせ頭なのがなんともお茶目だ。廊下の角を曲がったところで、ばったり出くわした(フリをした)。 「お、こうちゃん。何してんの?」 「こんにちは。今から、部活に行きます。」 目を反らして、愛想もなくなんとなくウザそうだった。 「つーかさ、松井君って恋人なの?なんか噂で聞いたけど。」 「松井はそんなんじゃないですよ。第一男じゃないですか。」 なに今更とぼけたこと言ってるんだ。 「でも普通さ、友達と手つないだりするかなぁ。」 僕は意地悪っぽく質問した。 「すみません。時間がないので、失礼します。」 「おう。頑張れよ。」 何やってんだろ俺。こんなんじゃ余計印象悪くなるじゃねーか。あーダメだダメだ。本当馬鹿だ。 |
| 続き楽しみ〜!! 待ってます。 |