| | 俺は勇気を出して和樹の家のチャイムを鳴らした。すると和樹は驚いたように出て来た。
和樹も学校から帰ったばかりなようで短パン、ランニングシャツ、サンダルで出て来た。和樹「何?珍しいじゃん。どうしたんだよ?」俺は言葉が詰まり「うん、ちょっと」っと返すしかなかった。和樹「まぁ、入れや」そう言い俺は黙って入っていった。部屋は暖房が効いていて暖かかった。和樹の部屋は狭くベッドを置いたらいっぱいでいろんな物がごちゃごちゃしていた。俺が座布団に座ると和樹はセーターを着ながら、「それで?」と言った。俺は何から言っていいのかかなり緊張していた。俺「お前さぁ、最近どう?」和樹「どうって、何が?」和樹はベッドの上に座り、聞き返した。俺「野球以外でさぁ、何か楽しい事ある?」和樹「うん、まぁ、あるけど」俺「そう」俺は頷いた。和樹「分からんなぁ、何がいいたい訳?」と言った。俺はもう思い切って言い始めた。俺「俺さぁ、付き合い始めた人がいてさぁ、その人いじめられてるんだよ。でも文句も言わないで、いつも我慢してるんだよ。自分一人で傷ついてんだよ、どうしたらいいんだよ。」俺はものすごい顔で和樹を睨んでいたのだろうか、和樹は少しビビッた顔でこう答えた。「誰だよ?その女?」俺「女じゃないよ、お前が一番よく知ってる武(たける)だよ、1年の」和樹は無言のままだった。俺「何か文句あんのかよ、俺はゲイだよ。武はいっつもお前にボコボコにされてんだよ。見損なったよ。お前、もう武に近づくなよ。」俺は和樹の顔が見れなかった。俺はそのまま急いで部屋をでた。そして、ひたすら走った。俺は武と一つになれたけど、一人の友達を失った。そう思った。しかし俺が一番、最低な奴になるのはすぐやって来るのだった・・・(つづく)
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