メッセージを打って、消す。
何を書けばいいのかわからないまま、画面だけ開いている。
女装なんて縁がないと思いながら、責められている男の投稿だけ読んでしまう。
閉じる直前で止まる。そんな夜が続く。
実際に服を着たことはない。
それでも、どんな姿なら見られたいかだけは頭に残っている。
豊橋日中の静かな時間を想像すると、逆に落ち着かなくなる。
投稿主は急がせない。こちらが迷っている時間も、そのまま置いている。
変に優しくもしない。
ただ、逃げた後にまた戻ってくることを前提にしている空気がある。
指だけ何度も画面を触る。やり取りだけでもいい。
その一文だけ閉じられない。
また開いて終わる。そのまま戻るだけになる。
豊橋日中、初めて女装した姿を見られた瞬間、隠そうとしていた力だけ先に抜ける。