Page 907 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 通常モードに戻る ┃ INDEX ┃ ≪前へ │ 次へ≫ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ▼夢の為に捨てた、いくつかのもの はるき 05/11/5(土) 14:48 ┣夢の為に捨てた、いくつかのもの はるき 05/11/5(土) 14:59 ┃ ┗夢の為に捨てた、いくつかのもの はるき 05/11/5(土) 15:06 ┃ ┗夢の為に捨てた、いくつかのもの はるき 05/11/5(土) 15:14 ┃ ┗夢の為に捨てた、いくつかのもの はるき 05/11/5(土) 15:21 ┃ ┗夢の為に捨てた、いくつかのもの はるき 05/11/5(土) 15:30 ┃ ┗夢の為に捨てた、いくつかのもの はるき 05/11/5(土) 15:37 ┃ ┗夢の為に捨てた、いくつかのもの はるき 05/11/5(土) 15:49 ┃ ┗Re(1):夢の為に捨てた、いくつかのもの はるき 05/11/5(土) 16:11 ┃ ┗夢の為に捨てた、いくつかのもの はるき 05/11/5(土) 16:30 ┃ ┗夢の為に捨てた、いくつかのもの はるき 05/11/5(土) 16:58 ┃ ┗夢の為に捨てた、いくつかのもの はるき 05/11/5(土) 17:21 ┃ ┗気になる☆彡 やかん 05/11/5(土) 20:49 ┣Re(1):夢の為に捨てた、いくつかのもの (>_<。) 05/11/5(土) 18:58 ┃ ┗Re(2):夢の為に捨てた、いくつかのもの なおと 05/11/6(日) 20:11 ┣Re(1):夢の為に捨てた、いくつかのもの ゆうた 05/11/5(土) 22:14 ┣Re(1):夢の為に捨てた、いくつかのもの fana way 05/11/7(月) 17:56 ┗Re(1):夢の為に捨てた、いくつかのもの 素人 05/11/7(月) 22:02 ─────────────────────────────────────── ■題名 : 夢の為に捨てた、いくつかのもの ■名前 : はるき ■日付 : 05/11/5(土) 14:48 -------------------------------------------------------------------------
| 2005年 <東京> 朝の寒さに我慢できずに目を覚ました。 窓を眺めるとまだ空は白く濁っていて、あぁまだ起きなくて良かったのにと 心の中で悔しがってみる。 枕に1度顔を埋めた後、ゆっくりとベットから起きあがり、 目にかかってくる髪を払いながら、ベランダの窓を開けてみた。 「…寒。」 朝早い空気はまだ寒くて、 部屋に入ってくる冷たい空気が部屋の温度を一気に冷やしていく。 でも俺は窓を閉めようとは思わず、逆にベランダの外に出ていった。 「…ハァ。」 息を吐くと白い息が飛んでいった。 毎日耳をふさぎたくなるほどのうるさいこの街が、 今は耳が痛くなるほど静かだったのがおかしくて少し笑った。 朝早い時間に、白い息。 俺は空を見上げて目を閉じた。 「思い出しちゃった…。」 —夢の為に捨てた、いくつかのもの— |
| 2002年 <愛媛> 高校3年の秋、俺は卒業後の進路を決めるため、 毎日のように進路資料室に通っていた。 今日もいつも通りに、希望に合う学校を探していると、 不意に進路担当の先生が俺に話し掛けてきた。 「吉田君はさぁ、どうして 大阪の專学にしか興味が無いの?」 「う〜ん、なんとなく大阪が良い、みたいな?」 俺は本をめくりながら適当な返事をした。 「あのねぇ、 普通はみんな一学期の頃には進路先を決めてるんだよ? もうちょっと真剣に取り組まないと、吉田君も。」 「う〜ん。」 「吉田君はさ、デザイナーになりたいんでしょ? だったらさ、東京は? 東京のほうがいろいろ専門学校あると…」 先生が言い終わるうちにチャイムが鳴った、、、 俺は本を閉じ、元あった場所に戻すと、 「失礼しましたー。」 教室を出ていった。 |
| ・・・東京・・・ 分かってる。俺に進路にとって一番良い選択は、 東京の学校に進学する事。 学校の講座内容だって大阪よりもずっと深そうだし、 チャンスだって恐らく多いと思う。 でもそれはきっと、進路のみを思う俺の考えであって、 本当の俺は…多分。 「はるき、どうした?元気無いなあ。」 「あ、速水・・・。」 俺が廊下を歩いていると、どこから来たのか、速水が後ろから話しかけてきた。 「よっ!」 にっと笑ってくるこの男は速水真一郎。 俺との関係は、、、一応恋人で 「どうもー。」 そして彼が、…今の悩みの原因。 |
| 学校が終わった後、俺は速水と一緒に教室で話しをしていた。 オレンジ色に染まった教室に、ちょうど良い風がカーテンを揺らす。 「はるき、進路決まった?」 「え…。」 さっきまで冗談を交わしていた顔が急に真剣になった。 「…うん、探してるけど中々、ね。」 「そっか…。」 少し速水は残念そうな顔をした。 「あぁ、でも大丈夫! 俺は絶対速水と一緒に大阪いくから。」 そんな顔をしてもらいたくなくて、俺は無理に笑って見せた。 「…うん、行こーな。」 速水が大阪に行く。 俺が東京に行けない理由はコレだった。 |
| それを言われたのはお互い進路のことで忙しく、 ギクシャクしていた頃だった。 「はるき、俺大阪行って先生のし資格取ろうと思う。」 「…そっか。」 だから別れよう、そう言われると思った、 だけど、次に速水から出た言葉は俺の考えを裏切るもので…。 「だから、出来ればはるきにも大阪、来て欲しい。」 俺は驚いて俯いた顔を静かに上げた。 「…え?」 「頼む!はるき一緒に大阪来てくれ!!」 嬉しかった、もちろん嬉しかった。 だけどこのときから、俺の悩みの日々が始まった。 |
| そんな事を思い出しながら資料を見ていたある日、進路指導の先生が ある学校パンフレットを俺の前に差し出してきた。 「…先生?」 先生はニコニコしながら 「開けてみー。」 俺は封筒を破って資料に目を通した。 「…これ、デザイン学校?」 「そ、しかも結構有名らしいよ。」 「まじで、大阪の!?」 「うんうん、東京。」 思いっきり上がっていた熱が一気に冷めていく… せっかく光が差してきたと思ったのに。 「そう…ですか。」 「まぁ、参考こうにしてみてね。」 俺はその封筒と、大阪にある学校の資料をいくつか借りて 教室をあとにした。 |
| 俺は家に帰り、制服も着替えず自分の机に向かった。 大阪の專学と先生に貰ったパンフレットを何時間もかけて 見比べてみる。 でも、何度も読んでみても答えはでなかった。 むしろますます迷いが広がるばかりだ。 俺は椅子から立ち上がると、そのまま畳の上に倒れこんだ。 「…大阪の専門学校に行くって決めてんのに、 何で迷う必要があるんだろ。」 俺は自分自身鼻で笑った。 「…あはは、馬鹿みたい。」 笑いながら、泣いていた。 |
| ふと目を開けるとオレンジ色に染まっていた部屋は、すっかり暗く なっていた。 「寝ちゃったんだ…。」 ゆっくり身を起こして、リビングに向かった。 「あぁ、はるき起きた?」 部屋にはいつ帰ってきたか、親父達が食事をとっていた。 「起こそうと思ったけど、気付かなかったみたいだから。」 お母さんはそう言いながら、俺の御飯を温めはじめた。 「うん…ちょっと疲れてたかも。」 言いながら俺も椅子に座った。 「兄ちゃん目が赤くね?」 無遠慮な弟がでかい声が聞いてきた。 「…お前と違って疲れてんの。」 「俺だって部活でくたびれてるし!」 大袈裟な素振りで言ってくる弟に、家族は生意気だと笑っていた。 俺も結構きつかったんだろう…いつもはそんなくだらないことで笑わなかったが、 そのときだけは家族と一緒に笑っていた。 |
| みんなと一緒に夕食をすまし、自分の部屋に戻ろうとしたとき 「あぁ、はるきはるき。」 親父達がこっちにくるようにと、俺に手招きをした。 「何?」 俺は親父達の向かいの席に腰を下した。 「お前、東京に決めてた專学を急に変更したんだって?」 俺はゲッ、と思いながら。 「…なんで知ってるの?」 「こないだ、学校から連絡あったよ。 先生が、この時期に急に進路を変えたからって心配してた。」 お母さんから告げられることに、俺は余計な担任めと 心の中で文句を言った。 「…そうだよ、何か東京よりも大阪のほうが 良いような気がしたから。」 「何で?」 「何でって、なんとなく?」 自分で言っときながらハァと思った、同じ質問を何度もされ、 そのたびに同じ嘘を繰り返す自分に嫌気がさす…。 「なんとなくって…もう3月には卒業なんだよ? みんなもう進路先を決めてるでしょ? はるきもそろそろ…」 「大丈夫だよ。」 お母さんが言い終わらない内に、俺は言葉を遮った。 「はるき…。」 お母さんの言いたいことは分かる。 すごく分かるし、正しいって思う。 けど今の俺にはその言葉を素直に受け入れられるほどの余裕が無かった。 「大丈夫、ちゃんと考えてる。 ちゃんと自分で責任持ってるから。」 二人は心配そうな顔をしていた。 そんな二人に向かって言った。 「大丈夫…うん。 俺は、大丈夫だから…。」 静かに、俺は言った…。 |
| 部屋に戻った俺はベットに倒れこんだ。 一気に力が抜けた気分…。 気分を変えよと思いっきり背伸びしてみる そのとこ手に携帯がぶつかった。 俺はなんとなく画面を開くと… 「…速水…。」 一通のメールが届いていた、送り主は間違いなく速水だ。 俺は急いでメールを開けてみた。 ”時間が空いたら、電話して” 内容はこれだけ。 「何コレ…。」 俺はとりあえず速水に電話をかけた。 「・・・。」 『…あ、はるき?』 「速水?何か用事あるの?」 俺はぶっきらぼうに電話の先に伝えた。 『何か冷たくねェ?』 「何が?そっちのメールの方が失礼でしょ?」 俺がふて腐れたように言うと電話の先から笑い声が聞こえた。 それにつられたように俺も笑う。 『今はるきが何してるかなって思って。』 「えぇ? 何それ、なんかキモいよ。」 『がーん。』 がっくりとへこたれる速水の想像がつく。 「で、本当になんですか?」 くすくす笑いながら聞いてみる、 するとさっきまで一緒に笑っていた速水の声が急に真剣になった。 『はるきさ、今暇?』 「??別に何もしてないけど…。」 『悪りぃけどさ、出てきてくんね?』 「えぇ?今から?」 『うん、お願いします。』 |
| いつもだったら断るような事だけど、 俺は速水の言う通り、待ち合わせの場所に向かった。 「…ふぅ、寒いなぁ。」 昼近くはまだ温かい気温だけど、 夜を回るとさすがに上着なしだとキツイ。 しかも速水の家から待ち合わせ場所は遠い、 おそらく二十分くらいは待っていなければいけないだろうな…。 そんなことを考えながら大橋の付近までたどり着いたとき。 「…え。」 大橋の途中にあるベンチに人が座っていた。 真上の電灯に照らされてるその人物は…。 「うそ…速水?」 間違いなく、、、その人だった。 「おそよう。」 俺に向かってにっと笑ってくる。 「何やってんのよ…。」 「恋人を待ってました。」 俺の質問に馬鹿なことを返してくる。 「そうじゃなくて! 何でもう居るの?お前の家から遠いじゃんココ…。」 「あぁ、電話してる時もう移動してたからね。 以外と早く着いた。」 「…俺が来ないって言ったら どうするつもりだったの?」 「はるき君は来てくれるかなーって 確信してた。」 「はぁ…。」 こいつは馬鹿だとため息をつきながら、 俺も速水の隣に座った。 「うわぁ、お前冷たいよ。」 手に触れたら速水はかなり冷たかった。 「ん?まぁいっとき座ってたからね。」 「・・・。」 俺はぎゅっと速水の手を握ってやった。 「おぉ♪ありがと。」 「黙れ///」 俺の手も冷たかった。 でも速水がそばに居るなら、 そのうち嫌でも暖かくなるだろう。 俯きがちに俺は、 そう…思った気がする。 |
| 電話の続きをする様に、俺達は話しをしていた。 そんな途中、速水が空を見上げて、 俺もつられるように空に顔を向けた。 真っ暗な空に、自分の存在を主張するように 星は綺麗に光っている。 「…大阪は、見えるかな。」 「・・・。」 何か言ってあげようとしたけど、 俺はその言葉が胸をさすようで、黙っていました。 「はるきー?」 「…うん?」 上を向きながら、あいつは言った。 「俺決まった…教育大学、それに一応住む場所も。」 「…そう。」 「はるきも…、はるきはどうする?」 「…一応大阪で決まりそう。」 速水は俺のほうを向いた。 「そっか。」 「でもね…あとひとつ、迷ってるとこがある。」 速水は黙って俺の言葉を聞いていた。 「東京のね、專学。 そこは、大阪よりも資格とか色々取れそうなんだ。」 「そっか。」 また速水は上を向いた、 「でもね、俺は速水と一緒に居たいから。 それは、絶対変わらないから。」 「…ありがとー。」 俺の肩を掴んで、速水の体に引き寄せられた。 |
| めっちゃ続き気になります(>_<) マイペースで書いてくださいvv |
| はるきさん…たいした大作ですが、そういうのは他のスレッドに投稿なさっては? |
| ええ?これは立派な恋愛話でない? |
| 続きお願いしますm(__)m僕も同じようなことありました☆気持ちすごい分かります。 |
| 久々に面白そうな話しvvv ぜひぜひ続きお願いします^O^ |
| ▼はるきさん: >2005年 <東京> > >朝の寒さに我慢できずに目を覚ました。 >窓を眺めるとまだ空は白く濁っていて、あぁまだ起きなくて良かったのにと >心の中で悔しがってみる。 > >枕に1度顔を埋めた後、ゆっくりとベットから起きあがり、 >目にかかってくる髪を払いながら、ベランダの窓を開けてみた。 > >「…寒。」 > >朝早い空気はまだ寒くて、 >部屋に入ってくる冷たい空気が部屋の温度を一気に冷やしていく。 > >でも俺は窓を閉めようとは思わず、逆にベランダの外に出ていった。 > >「…ハァ。」 > >息を吐くと白い息が飛んでいった。 >毎日耳をふさぎたくなるほどのうるさいこの街が、 >今は耳が痛くなるほど静かだったのがおかしくて少し笑った。 > >朝早い時間に、白い息。 > >俺は空を見上げて目を閉じた。 >「思い出しちゃった…。」 > >—夢の為に捨てた、いくつかのもの— いい話ですねー |